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古都アユタヤへ、ゾウと水上マーケット

タイ2日目、目が覚めたのは朝の6時半ごろ。窓からは昇りかけの朝陽が顔を出し、カーテンを通しぼんやりとした光が差し込んでくる。

寝癖を治したり着替えたりなど支度をしつつ、友人と本日の行程をざっくり確認する。2日目である今日は、電車を使ってアユタヤ遺跡を目指すことになった。

朝食会場へ移動し、皿に盛った朝食を胃袋へと詰め込む。日本のホテルにもあるような朝食ビュッフェだが、食べてみるとやはり味はどこかアジアンテイストだ。


ホテルを出て、近くの駅へ向かおうとした時だった。エントランス隅の「information」と書かれた場所に1人のおじさんが立っていた。特に気にせずスルーし、駅に向かおうとしていた私たちに声をかけてきた。

「これからどこへ行くの?」

ところどころ日本語を使い、身振り手振り話しかけてくる。

「アユタヤ?それなら私が車で乗せていってあげよう。車ならエアコンもよく効いていて涼しいよ。」

彼が伝えたそうにしてることはこんな意味合いだった。アユタヤ近郊の遺跡やその他施設の写真を見せて話をしてくる。私は話を聞きながら、おじさんをちらりと見る。服装はシャツだし履き物はサンダルと、かなりラフだ。職業としてのタクシー運転手なのだろうか。すぐ疑うのはよくないが、正直なところこの誘いに対し、不安な気持ちがじわじわとこみ上げてきた。

しばらく話を聞いてみたが、どうやら彼が提示する条件は悪いものでもなさそう。友人と相談し、交渉の末、彼に1日運転手兼ガイドとしてアユタヤまで案内してもらうことになった。

車の中はエアコンが効いていて涼しい。彼は道中、窓から見える景色や建物の説明や、簡単なタイ語講座をしてくれた。

サワディー(カー)– おはようございます、こんにちは、こんばんは
コープクン(カー)– ありがとうございます
※(カー)を付けることで女性的、丁寧な表現になるらしい

他にも感情を伝える言葉だったり、物や動物の名詞も教えてくれたが、基本的にはこの2つが言えれば問題ないだろう。

話の中でおじさんは「タイに来てビールは飲んだかい?タイのビールは美味ぞ」と言い、途中のお店でビールを奢ってくれた。こんな見ず知らずの日本人になんというサービス精神なんだろう。実のところ私はビールが得意ではなかったが、おじさんの優しさへ感謝しつつ、ゆっくりちびちびと口の中へ流していく。LEO(レオ/リオ)という若者向けのビールらしい。


アユタヤでは、まず初めにゾウ乗り体験が私たちを待っていた。「アユタヤ・エレファント・ビレッジ」というところのようだ。動物園で見るよりも間近なだけあって少し怖くも感じた。乗り場で待っていると、奥から1人のお兄さんを乗せたゾウがのっそのっそと近づいてきた。丸い背中の上にはパラソル付きの座席があり、紐で固定されている。どうやら私たちがこれから乗るゾウがやってきたらしい。もちろん座席は地上から高く、決して安定しているとは言い難い。そのため多少の勇気が必要だが、無事背中の座席に着席できた。こうしてゾウに乗りながら付近の遺跡を巡る散歩がスタートした。

この街には至るところに遺跡が残る。右を向けば現代の街並みと自動車、左を向けばかつての遺跡。そしてアスファルト舗装された道を歩くゾウという、この三者が一堂に会していることをよくよく考えてみると、かなり不思議な光景だったに違いないだろう。

それにしてもゾウ使いのお兄さんはスマホで音楽を聴きながらゾウを操っていてとても自由である。自由なのはゾウも同じで、お腹が空いたのか、途中言葉のとおり「道草」を食っていた。

だだっ広い遺跡の跡地に差し掛かると、お兄さんはゾウからひょいっと下りた。私たちの写真を撮ってくれるという。ひとまず友人のカメラをお兄さんに貸し、撮影してもらった。この時座席から象の頭の上まで移動するのは、かなり勇気が必要となった場面であったのは今も忘れない。高いし、座席のバランスを取らねばならないし、靴だとずり落ちそうになる。なるほどお兄さんが裸足なわけだ。

ワイワイとして写ってはいるが、ゾウを操る者が乗っていない状態で、突然暴れ出したりでもしたらどうしようかという気持ちで少しハラハラしていた私は本当に小心者である。

途中、他の観光客を乗せたゾウたちともすれ違った。中には子ゾウを連れたものいてなんとも可愛らしい。


散歩から戻り、次は隣接するアユタヤ水上マーケットへ。まずはボートに乗り込み、このマーケットをぐるりと1周。

なんだか私が想像していた水上マーケットと少し違う気がするが…はて…?
それはさて置き、ボートを降りてから今度はマーケットを歩いてぐるりと進む。ある非常に味のある造りになっていて写真撮影に熱が入る。

どうやらこの水上マーケットは観光用に作られた場所らしい。どうりで私の想像と違うわけだ。インスタ映えスポットもあった。


さて、このエレファントビレッジでのゾウ乗り体験と水上マーケットの乗船における費用は、2,000TBくらいだった。非常に観光色の強い所だったなという感想だし、今になって色々調べてみると“これ”だったのかもしれないが、ゾウ乗り体験が出来たことについては非常におもしろかったし、街やマーケットの良い風景を見ることができて満足である。

一応エレファント・ビレッジではこんな記念写真がお土産となった。

次に訪れることがあれば当初の予定のように電車を使って来てみたいが、ホテルで出会ったおじさんエスコートのもと、アユタヤ小旅行は続く…。

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